大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)4938 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人石井嘉夫の上告趣意(後記)第一点について。

所論は、原審における主張、判断を経ない事項について、第一審判決の違憲を主

張するものであるから、適法な上告理由にあたらない。のみならず、所論三名の証

人は、第一審において、被告人及び弁護人の在席する公判廷で尋問されているので

あつて、現に弁護人から適宜反対尋問が行われていることは、記録上明白であるか

ら(七八丁以下)、これらの証人につき被告人に反対尋問の機会が与えられなかつ

たとする所論は、まつたくいわれのないものである。

同第二点について。

所論は違憲をいうけれども、その実質は審理不尽、理由そご又は事実誤認の主張

にほかならないから、適法な上告理由にあたらない。

被告人の上告趣意は、適法な上告理由にあたらない。

また、記録を調べても、本件につき刑訴四一一条を適用すべきものとは認められ

ない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二九年四月六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

- 1 -

裁判官 本 村 善 太 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!